業種/対象者/人数
業 種:設備会社
対象者:外国籍社員
人 数:3名
研修の背景と導入の目的
設備会社において、外国籍社員と日本人社員の間に「なんとなく伝わらない」「なんとなく分かり合えない」というコミュニケーション上の課題が顕在化していました。特に、外国籍社員が今後どのように社内で活躍していけるのか、またそのために何が必要なのかという点が見えづらくなっていました。
外国籍社員からは、「日本語で話しても真意が伝わっていない気がする」「日本人社員との距離感がつかみにくい」といった声があり、日本人社員からも「もっと深く理解したいけれど、どう接すればいいかわからない」という課題意識がありました。
そこで、双方が互いの立場や文化的背景を理解し、より円滑な職場コミュニケーションを実現するために、本研修を導入しました。
プログラム概要
【1】外国籍社員向け研修
対象者
中国籍2名、ネパール国籍1名(計3名)
目的
日々の日本語コミュニケーションを振り返り、より伝わる表現を考える。
研修内容
- 日本語レベルチェック(オンライン面談形式)
- ワークショップ形式による実例共有とフィードバック
- 日本語の特徴と曖昧表現の理解(ケーススタディ)
特徴的な取り組み
レベルチェック後の個別フィードバックでは、
- 発音/アクセントの癖
- 話し言葉と書き言葉の混同
- アスペクト(「~ている」など)
- 敬語の使い方
など、個々の課題を明確化。今後の改善ポイントを共有しました。
研修成果
外国籍社員に対する研修では、事前の日本語レベルチェックから明らかになった課題をもとに、各種ワークを実施しました。特に「自動詞?他動詞」の混同に対しては、実践問題を交えながら丁寧に解説。理解のスピードに個人差はありましたが、最終的には全員が「難しさ」自体を正しく理解できるようになりました。
受講者からは以下のような声が寄せられました:
- 「『は』と『が』の使い分けが難しい」
- 「敬語の使い方の基準がわからない」
- 「漢字の記憶が大変」
こうした疑問に対して、講師が時間の許す限り解説を行い、日本語の理解がさらに深まったとのフィードバックを得ています。
セールス担当者からのコメント
今回は外国籍社員向けのサポートが中心となりましたが、日本人社員側の受け入れ意識の変化も極めて重要です。当校では、「やさしい日本語」など、日本語母語話者の表現調整を促すプログラムも用意しています。
例えば、
「鈴木さん、どこにいるか知っていますか。」
「鈴木さんなら、A会議室にいるんじゃない」
外国人社員にとって、「じゃない?」といった表現は混乱を生む原因になります。「A会議室にいると思いますよ」と言い換えるだけで、誤解を防ぎ、安心感につながります。
つまり、
- 日本人の意識を少し変える
- 日本人が言葉を調整する
たったこれだけのことで、コミュニケーションの質が劇的に変わります。ぜひ、こうした研修を通じて、より多様性を活かせる職場づくりを目指していただければと思います。
外国籍社員とのコミュニケーションに「なんとなく伝わらない」「誤解されてしまう」といった悩みはありませんか?
私たちは、日本語?異文化?相互理解をテーマにした研修プログラムを多数ご用意しています。外国籍社員向けはもちろん、日本人社員向けのマインドセット研修や「やさしい日本語」研修も対応可能です。ぜひ一度、お気軽にご相談ください。
